オークションレポート by ダビデ・ムナーリ/第1回『なぜデイトナは17億円超で落札されたのか?』

世界中のオークショニアと愛好家たちを魅了する時計とはいかなるものなのか。『クロノス日本版』編集長の広田雅将と長年の交友関係を持つコレクター、ダビデ・ムナーリ氏の目線を通して、華麗なるオークションの世界をのぞいてみよう。ダビデ・ムナーリ(Davide Munari)PROFILE数多くのレアピースを所有するコレクター兼投資家。広範な知識を持つ彼は、時計関係者やオークショニアに多くの知己を持つ。オークションに出展される数千万円から数億円の時計を、投資対象ではなく実際に買う目線で見る人物は、世界的に見ても希だ。現在、海外在住。ストーリーと明確な出所がなければ、ポール・ニューマンの「デイトナ」は12万USドルだった世界的に報道され、素晴らしい販売実績を残したオークションが、2017年10月に開催されたフィリップスの「ウィニング アイコンズ」だ。このオークションは、世界で最も有名、かつ唯一のロレックス デイトナを販売するため、特別に企画されたものだ。ポール・ニューマンの私物であった「デイトナ(Ref.6239)」は、“エキゾチック”な文字盤で知られるモデルだ。俳優のポール・ニューマンがこの時計を手首に巻いた後、1980年代にイタリアのディーラーとコレクターが、彼の名前にちなんで“ポール・ニューマン”と命名した。