<ジェームズ・ボンドの時計、その映画における変遷・完全版>第3回

 ジェームズ・ボンドは世界で最も有名なシークレット・エージェントであり、その腕につけられた時計は、彼を取り巻く「ボンドガール」たちと同じくらいバリエーションに富んでいるうえに、そのひとつひとつが時代を反映している。堅牢な機械式時計からデジタル・タイムピース、そして技術の粋ともいえるクロノメーターまで。ここでは007の時計の全体像を時系列で紹介していきたい。「ジェームズ・ボンドの時計、その映画における変遷」全3回の最終回をお届けする。

1995年

 ピアース・ブロスナンが『007 ゴールデンアイ』(007 Golden Eye)でジェームズ・ボンド役を引き継いだ時には、オメガ「シーマスター プロフェッショナル 300m」Ref.2541.80のクォーツウオッチを着けている。

1997/1999/2002年

 『007 トゥモロー・ネバー・ダイ』(007 Tomorrow Never Dies)では、オメガ「シーマスター プロフェッショナル」Ref.2531.80が採用される。
『007 ワールド・イズ・ノット・イナフ』(The World is Not Enough)で、この世界を手に入れるだけでは足りないと思った007は限界を乗り越え、宇宙その先へと向かう。エレクトラ・キングとその仲間たちとの闘いの中でも、ボンドはオメガ「シーマスター プロフェッショナル」Ref.2531.80を愛用し、照明や、フックの付いたケーブルとして使用する。
 ピアース・ブロスナンは自身の4作目でも引き続き、オメガ「シーマスター」の同モデルを愛用。このクロノグラフは『007 ダイ・アナザー・デイ』(Die Another Day)において、ベゼル操作によるヘリウムがスエスケープバルブの調節によって爆発を起こし007の命を救う。またリュウズから出るパワフルなレーザーによって、悪役グスタフ・グレーブスとの闘いでボンドを助ける。

2006年

 ジェームズ・ボンドは変化を好む。結果として、ダニエル・クレイグが『007 カジノ・ロワイヤル』(007 Casino Royale)で、万人に愛されるシークレット・エージェントとしての映画デビューを果たした時に着用したのが、オメガ「シーマスター ダイバー 300m」Ref.2220.80と、「シーマスター・プラネットオーシャン」Ref.2900.50.91だ。

2008年

『007 慰めの報酬』(007 Quantum of Solace)において、ボンドは極端に防水性の高い時計が必要であったようだ。彼の着けるオメガ「シーマスター・プラネットオーシャン600m」Ref.2201.50は、水圧と深海にもしっかりと耐える1本だ。

2012年

 ジェームズ・ボンドは『007 スカイフォール』(Skyfall)の中で、いくつかの時計を着けこなしている。そのうちのひとつは特にこの映画のために作られたもので、2012年にはクリスティーズにおいて約20万ユーロでオークションにかけられている。ボンドの「シーマスター・プラネットオーシャン 600m」は通常のステンレススティールケースとは異なるチタンケースとなっているが、両方とも同じキャリバー8500を搭載している。

2015年

 最新作『007 スペクター』(Spectre)では、ダニエル・クレイグがスクリーンに戻り、1960年代にあったモデルを彷彿とさせるオメガ「シーマスター 300“スペクター”」を着用している。クレイグは映画の冒頭部分でオメガ「シーマスター・アクアテラ」も着けている。