ぜんまい知恵袋〜時計の疑問に答えます〜/第7回 石って何だ?

A:ムーブメントの軸(ホゾ)と受けや地板の間などに生じる摩擦や摩耗を減らすため、ほとんどの機械式ムーブメント(と一部の高級クォーツムーブメント)には、軸受けに人工ルビー(または人工サファイア)が使われています。まれにダイヤモンドを使う場合もありますが、硬すぎて軸などを摩耗させるため、現在使われているのは人工ルビーがほとんどです。20世紀前半に、人工ルビーの製造法が確立して以降、ムーブメントに使われる石数は増えました。手巻きの機械式ムーブメントの場合、最低必要な石数は7。しかし、17石以上が望ましいとされています。具体的には、2番車の上下(2個)、3番車の上下(2個)、4番車の上下(2個)、ガンギ車の上下(2個)、アンクルの爪石左右(2個)、アンクル真の上下(2個)、振り石(1個)、天真の上下(2個)と、耐震装置の上下(2個)です。ちなみに安価なクォーツムーブメントの場合、石が入っていないものもあります。こういったものは、理論上長持ちしません。なお、機能が増えると石数は増えます。例えば複雑時計の中には、石数が100石を超えるものも少なくありません。