Chronos 9月号(vol.78) 発売中

 毎年のようにリリースされる新作たち。その多くはにぎやかしの話題として消費され、ひと月もすると、私たちの記憶の片隅にさえ残らない。しかし、どの時計も例外なく詳細に語るだけの価値を持っている。設計者やプロダクトマネージャーたちは、何を考え、どのような思いを新作に込めたのか。携わった人たちに自らの創作を語ってもらうことにしよう。  1999年に発表されたトゥールビヨン・スヴランは、F.P.ジュルヌ初の量産時計というだけでなく、腕時計トゥールビヨンの在り方を変えた傑作だった。このモデルの成功は、時計業界に高精度トゥールビヨンという新しいジャンルを切り拓くこととなる。  かつて、レディスウォッチに自動巻きは不要、という意見は少なくなかった。ロレックス” title=”ロレックス”>ロレックスを例外として、ほとんどの女性用自動巻きは巻き上げ効率が悪く、精度も芳しくないうえ、簡単に磁気帯びを起こしたためだ。しかし、技術の進歩は、女性用の自動巻きでさえも、巻けて、正確で、磁気帯びしないというメリットをもたらそうとしている。  ブルガリ グループの垂直統合化で磨き上げられた「オクト フィニッシモ」。独創的なアイコニックデザインをベースに、次々と薄型時計の世界最薄記録を更新し、さらに〝アートピース〟まで生み出すクリエイティビティの秘密に迫る!  数あるクロノグラフの中でも多くの逸話を持ち、今年でデビューから56周年を迎えるオウタヴィア。そのリバイバルにあたり、技巧を凝らして刷新されたが、重ねてきた年輪が味わい深い雰囲気をもたらしている。